今回の卒論発表会では、水泳・水中運動に関する題材が多く発表されましたのでいくつかご紹介を。
櫻岡まりえ(栃木県出身) 最優秀賞
大学水泳部での活動が「チーム意識」に与える影響についてアンケート調査をおこない、4年生が他の学年に比べてインカレ前にチームのスタッフや部員から満足なソーシャルサポートを受けている傾向がみられたことを明らかにしました。
長井希美(新潟県出身)
水泳が乳幼児の心身の発達に与える影響について、100編近くの論文や教科書などの文献を読み、体系的にまとめました。その結果、浮力、抵抗、水圧、水温といった「水の特性」による影響だけでなく、「水泳を通した他者とのふれあい」が心身の発達に良い影響を与えていることを示していました。
井口絵里加(北海道出身)
中高齢者を対象とした水中運動について、自らが週2回の水中運動教室の指導に入り、そこでデータを取ってまとめました。その結果、水中運動は血圧を下げる効果やバランス能力を上げる効果があり、それらの効果は、色々な個人的特性に影響されることを示しました。
郡山奈々(宮城県出身)
大学4年時の800m自由形において日本選手権からインカレで、10秒以上、自己記録を伸ばした自分自身について、レース分析を行ない、記録を伸ばした要因を調べ、海外のトップ選手との比較を行ないました。記録を伸ばした要因は、ストローク長(1かきで進む距離)が約7cm伸びて、ストローク頻度(テンポ)が変わらなかったたことでした(これによって、50mで約1.5m進んでいる)。さらに、ストローク長に関しては男子並みの高い値を示していました。
加藤翠(新潟県出身)
指導者のリーダーシップと部員の職務満足度の視点から大学運動部におけるチームマネージメントについて調べました。いわゆる水泳部の指導者(私たち)の力量に関する研究でした・・・。指導者のリーダーシップ行動に関して、「選手が自分自身の状態を理解できるような働きかけを行なうこと効果的である」ということが印象的でした。
他のゼミでも水泳に関する発表が行なわれていましたが、西原・下山・遠山ゼミの合同卒論発表会における内容だけ紹介させていただきました。