4/21(木)、今シーズン2回目のゴールセットを行ないました。
内容は
6*50m*3s (1'30") Hard
または
6*100m*3s (1'40") Hard
セット間は5分程度。セット間で、できる限り回復させて、18本全て全力。
ほぼ毎週行なっています。
今から約15年前、筑波大学コーチ時代に当時の萬久ヘッドコーチと試行錯誤して上記50mのメニューにたどり着きました。
(100mのセットは新潟医療福祉大学に来てからの中長距離用選手用アレンジメニューです)
それまで筑波大学では、20*50m(1'30")をゴールセットとして行なっていましたが、練習後の血中乳酸濃度を測定したところ、無酸素エネルギー代謝(解糖系)に期待していたほど負荷をかけられていなかったため、6*50m*3s (1'30") に変更。
その結果、期待通りの負荷をかけることができ、さらに100mレースタイムや後半タイムとも関連性が深いことが分かりました。
参考論文:大庭昌昭、萬久博敏、下山好充、椿本昇三、野村武男:競泳のトレーニング法に関する研究 : ゴールセットと競技記録の関係について.筑波大学運動学研究 13, 75-86.1997.
参考までに・・・
大学生男子選手で、6*50m*3s (1'30") の18本平均タイムを2倍して2秒引いたタイムが、100mのレースタイムとほぼ一緒になりました。例えば、平均タイムが30秒0だった選手は、100mレースタイムが58秒0。
逆に、58秒0を出したければ、この練習の目標タイムが30秒0を割ってくる必要があります。
ただし、この計算式は「大学生男子選手」にのみ当てはまるので、注意してください。
ジュニア選手や女子選手、筋肉量が少なく回復が早い選手などは、この計算式による目標タイムでは遅すぎます。
おそらく、18本平均タイムを2倍して1秒引いたタイム、あるいは、2倍したタイムが100mのレースタイムとほぼ一緒となると予想されます(こちらは、客観的なデータが無いので、あくまで予想ですが)。
このメニューをゴールセットと呼び始めてから、約15年。
ゴール(目標)をセット(設定)するメニューとして、これからも継続していきたいと思います。